fc2ブログ

木口木版に挑戦

緊急事態宣言、相変わらず続いてます。
少し感染者数が減ったようですが、果たして2月7日に解除されるのかは微妙ですね〜。
アトリエは受講生の皆様に手洗い、マスクなど感染対策をお願いして、3人体制で開講しています。

さてさて、いつもメゾチント作品を制作してるKさんが、お正月に木口木版の版木とビュラン2本を購入したそうで、「これからチャレンジしたい」と版木を持っていらっしゃいました!

IMG_7990.jpeg

木口木版とは、木を輪切りにしたものを版として、銅版画のエングレーヴィング技法で使うビュランという工具を使って掘っていくもの。
凸版刷りなので、彫ったところは白くなるという、銅版画のメゾチント技法と親和性の高い技法です。

ちなみに、普通の木版画は「板目木版」と言って、木を縦方向に切ったものをシナベニヤにした版を使います。
こちらはわりと柔らかめで、彫刻刀で楽に彫れますが、あまりに細かい絵柄は木が裂けてしまったりします。

それにひきかえ、木口木版はつげや桜の木の輪切りなので、とても硬いのです。
故に、細かい線描をビュランで彫っていくのに適しています。

木口木版の画像を検索するとやはり細かい絵ばかりですね!
というか、細かくない絵なら板目木版で良いわけなので(笑)木口木版のアイデンティティーは細密に細かい絵柄と言えるでしょう。

上の版木は、買ったものを1500番くらいの耐水サンドペーパーでツルツルになるまで磨き、墨汁を塗った状態。

これを、ビュランという工具で彫っていきます。

IMG_7991.jpeg

エングレーヴィングという銅版の技法は職人技と言えるくらい大変なものですが、木口木版だと相手は硬いとはいえ木ですから、まだ少しは楽に掘ることができます。

IMG_7997.jpeg
これはウン十年前に自分が学生時代に作った木口木版の版木です。
残念ながら刷った作品自体はどっかにいっちゃったんですが(笑)
昔の記憶をたどりつつ、Kさんの木口木版制作をプッシュしていきたいと思います〜。

明けましておめでとうございます!!

あけましておめでとうございます。
今年も「版画のミクロコスモス INFORMATION」をよろしくお願い致します。

さてさて、新年が明けたと同時にまた首都圏では緊急事態宣言が発せられるということ。(>_<)
なんですか、暗い年明けですが、今回の自粛対象は主に飲食店で、夜8時までの不要不急の外出ということですので、当アトリエのような少人数の絵画教室は対象ではないようです。

どうなるか先の予測がつきませんが、とりあえずは今まで通りに1回3名の教室を運営していく予定です。
受講生の皆様も、去年と同様、玄関先での手の消毒、マスクの着用をよろしくお願いしますね〜。

今年もよろしくお願いします。

プロフィール

管理人:中込洋子
「永沼版画アトリエ」
管理人のやっている銅版画工房です。 詳しくはこちらをご覧下さい。

銅版画とリトグラフを中心とした版画の技法の情報サイト

2019年3月以前のブログ
旧[INFORMATION]はこちら

アトリエ版画アルバム

ミクロコスモス版画展

Twitter

Twitter

全記事表示リンク

日本ブログ村

検索フォーム

当サイトのバナーです